遠くても近い・オーストラリア、人財宝庫・オーストラリア
◆オーストラリアの紹介
みなさん、オーストラリアにいらっしゃったことはありますか?この国は、地理的には日本から非常に遠い国ですが、感覚的には、非常に近い国です。私が、始めての海外旅行で、もちろん始めての来豪時に感じたことは、あまり違和感がないこと。オーストラリアでは、交通ルールがほぼ日本と同じで、左側通行、信号や標識も日本とあまり変わりなく、しかも日本車が多く走っていることや、オージー達は非常にフレンドリーに接してくれることが原因だと思われるが、あまり外国という感じがせず、初めての外国暮らしにもすんなりと入っていくことができた不思議な国。
オーストラリアは、非常に豊かな国で、資源や農産物が豊富にあり、そのため、日本との貿易関係では、お互い一番のお得意様。そんなオーストラリア経済を支えている新しい教育産業。今では、20万人前後の外国人学生がオーストラリアで教育を受けている。オーストラリア全土の人口が2,000万人を超えたばかりなので、人口の割合で考えると相当数の留学生が滞在していることになる。アジア・太平洋諸国からの留学生が90%以上を占めるが、最低、母国語+英語が話せる留学生たち。国際舞台で活躍できる人財が豊富なのは、明らかである。
これから、海外で、国際舞台で活躍したいと思っている皆さん、オーストラリアは最高の練習の場でもあります。
◆来豪のきっかけ
「翻訳会社社長との出会い」が来豪のきっかけとなる。会社勤め(大阪)をしている時に、大手プリンタ製造メーカーのプロジェクトがスタートし、顧客の本社がある名古屋で月一回、輸出向けプリンタ用のテクニカルマニュアル作成工程をすべて自動化するというプロジェクトのミーティングが開催された。当時、まだ最先端技術であった「コンピュータ自動翻訳」、「CAD」、「電算写植」、「汎用コンピュータ」を駆使し、今まで手作業で行ってきた作業をすべて自動化しようという試み。
ミーティングでは、顧客から2名、翻訳会社から代表者1名と外国人1名、それから私の計5名が参加。ミーティング中、私以外全員英会話ができ、非常に情けない思いをしたこと、そのときに出会った翻訳会社社長から起業するまでのいきさつを聞いて「僕もできるのでは?」と思ったことが、来豪を決意させた。少し余談だが、来豪までに多くの方が経験したことと同様、高額な金額(当時で約80万円)を払って英語の教材を購入、英会話教室にも約一年通ったが、結果は、まったく話せるようにはならなかった。
日本にいては、同じことの繰り返し、と一念発起。飛行機にも乗ったことがない、もちろん海外旅行の経験も一度もなく、しかも英語もまったく話せなかったが、1987年12月、無謀にも単身来豪した。
◆起業までのいきさつ
私が会社員として働いていた頃は、まだ年功序列、終身雇用制度が一般的で、就職してから4年の間、残業時間は毎月最低60時間を越え、多い時は200時間を越えたり、4ヵ月間無休、週に3日間会社で徹夜ということもあった。ただし、それだけ会社のために働いて貢献しても、給与は、60時間以上の残業手当がカットされたので、他の残業をしない人と殆ど同じ。しかも、年上の大卒同期社員よりも少なく、今だと不当労働で労働局から訴えられるようなことが、日常的にあった職場環境だった。
働き始めて2年目ぐらいから、どうせ一所懸命働いても会社は、それには応えてくれないから、いつかは自分で起業しようと思い始めていた。しかし、起業の夢はそう簡単ではなく、5年目にフリーランスになったぐらいだった。
来豪後も、一度、起業の真似事をしてみたが、もともと技術者なので営業ができず、1年もたたずに断念。再び給料をもらう立場に戻ったが、夢は捨てきれず、「今度は、会社で働いている間に予行演習をしておこう」と、小さな部門だったが自分から買って出て、営業から技術サポート、チームメンバーの採用から収支管理まですべて自分で行った。
その頃、勤務地東京の求人広告が目に止まり、不躾にも広告主に「今は日本に帰国できない事情があるので、オーストラリアで一緒に会社を作らないか?」といった内容の手紙を送ったところ、先方の社長から手紙を受取ったと直ぐに電話が入り、「今のところオーストラリアに興味がないので」と言うことで、丁寧に断りの電話があった。その会社とはそれっきりだったのだが、半年後ぐらいに日本にいる豪州人の友人から国際電話が入った。以下、簡単にその時の会話を掲載します。
友人: Naoki, how are you? How are you doing? By
the way, are you still interested in starting
business in Australia?
私: Yes, I do.
友人: Do you know who is sitting right next to
me? He is a man who you sent the letter about
six month ago.
私: Who did you say? Are you saying that you
are with him? Isn’t this a bad Joke?
友人: No, I am telling a truth. He has been supporting
me in Japan on my sales work.
以上の会話の後、以前手紙を送った会社の社長が二週間後に来豪し、数日でつたない英語でビジネスプランをまとめ上げ、急遽弁護士にも株主間の契約書作成、会計士に会社設立手続きを依頼し、その一週間後には会社を設立していた。
◆体験談
全く予測していなかった急な話だったので、会社を設立した当時は、もちろんまだ会社員。ということで、設立してから、退職するまでの間の一ヶ月間、夜の7時ぐらいから夜中まで毎日準備作業に明け暮れていた。でも、自分の夢がかなうことになったので、その時は、大変だったが楽しくて仕方がなかったことを今でも覚えている。
会社をスタートしてから、最初の2年間は、ただ仕事をこなして、まだ一名しか雇用していなかったが、スタッフの給料を払って、会社の経営に関する経理などすべてこなしていたので、毎日夜中まで、365日無休で働いていた。幸いなことに、仕事は続けて受注でき、毎年順調に売上げが伸び、最高で年間売上額がAU$800,000(当時約8,000万円)、正社員が7名になるまで成長した。
ただし、世の中はそう甘くはない。2001年9月11日のUSA同時多発テロ以降、急激な不況の影響をもろに受け、翌年は売上げが半減することに。会社経営の難しさを実体験する。
◆今後の予定
シドニーには、ビジネスで成功している諸先輩方が多くいらっしゃり、さまざまアドバイスをいただきながら、会社経営の方法を試行錯誤して行っているが、基本はすべて人と人のつながり。現在は、人脈、ビジネスネットワークを広げることに力を注いでいる。その一環として、企業ネットワーク・インク(非営利団体)を志を共にする有志の方々と立上げ、まずは、何か一つでもその中から新しいビジネスを確立していくことが、当面の目標である。
◆将来の夢
@世界中のあらゆる人種の優秀な人材が、彼らの能力を生かし、伸ばすことができるソフトウェア開発センターを作る
オーストラリアでは、世界各国から大勢の留学生が、英語を始め、専門的な技術を学んでいる。彼等は、すでに働いた経験があり英語習得を目的としている者、英語ができるので専門技術の習得を目的としている者、まずは英語から、という人財など、いろんな人々が一所懸命勉学に励んでいる。また、彼らは、学んだことを実際に実行できる職場を熱望しているが、供給が追いついていないのが現状である。そういった貴重な人財が、Work
Experienceが提供でき、また正社員としてのポジションを提供できる場所を作りたいと願っている。
A日豪間の友好に貢献する
オーストラリアの御恵みを受け充実した生活をおくっているので、素晴らしい生活環境が備わっているオーストラリアと、日本間を自由に行き来できるような経済的基盤を作り、日豪間の友好関係にも貢献していきたい。
2005.2.1 追記
日本の素晴らしい文化を海外に伝える事業を立ち上げること。日本食文化を中心に日本語から華道・茶道・書道や柔道・空手・剣道、さらにアニメ・マンガ・カラオケに至るまで日本の文化を正しく海外に伝えていく!そんな事業にたずさわっていければ楽しい人生がおくれそうな気がしています。
B50歳でリタイア
好きなテニス、旅行、音楽鑑賞、世界の料理などを思う存分楽しみ、様々な分野で活躍する人々との交流を広げる。人と人との出会いと会話を楽しむ。
◆後輩に送る言葉
オーストラリアには、自由、ポジティブ、チャンスにあふれる環境がある。例えば、自分が思ったことを年長者、目上の方にでも自由に発言できる。異論を唱えても、興味をもたれることがあっても、叱られることはない。また、皆の考え方が非常にポジティブで物事はすべて自分の都合の良いように前向きに考える。ビジネスの世界で、たまにもう少し相手のことを考えて欲しいと思うことがあるが、そういう時には、思ったことを遠慮なく言って、話し合える人間関係がある。
私は、在豪暦16年になるが、一番の収穫は、日本では会うことができなかっただろう方々との貴重な出会い。世の中には、いろんな方面で活躍されている方々が大勢いらっしゃるが、そう言った方々との出会いや交わした会話を通し、新しい知識・知恵や元気をもらうことが、何事にも変えがたい貴重な宝物になります。これから来豪を考えている方、ぜひそう言った方々との交流を深める努力をしてください。
企業ネットワークは、そのような出会いの場(チャンス)を提供しています。ぜひ一度、顔を出してみてください。また、シドニー近郊に住んでいらっしゃらない方も、情報交換を行いましょう。
企業ネットワーク・インク 代表幹事 西本直樹 2003.11.18
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